「南三陸311メモリアル」10月1日開館 「あなたならどうする」問いかける

被災した町民の証言を編集したラーニングプログラムを上映するシアター。「屋上と高台、どちらに逃げる?」「極限の状況でどのように励ます?」などと問いかけ、来場者に語り合ってもらう

 宮城県南三陸町志津川の「道の駅さんさん南三陸」が10月1日にグランドオープンするのを前に、中核を占める東日本大震災伝承施設「南三陸311メモリアル」が22日、報道機関に公開された。町民89人の体験談などを通して、災害を自分事として考えてもらうことが最大の狙いだ。

東日本大震災の伝承施設「南三陸311メモリアル」

 ラーニングシアターでは「生死を分けた避難」などのプログラムを上映。戸倉小や旧公立志津川病院で被災した町民が体験を語る映像とともに「あなたならどうするか」という問いを複数投げかける。

ボルタンスキー氏のインスタレーション「MEMORIAL(メモリアル)」。積み上げられた約900個の缶が命のはかなさなどを静かに伝え、ラーニングプログラムに臨む来場者の主体的な思考を促す

 昨年7月に急逝したフランスの現代美術家クリスチャン・ボルタンスキー氏によるアート作品も展示。町内の津波高を伝える地図、場所ごとの状況や復興の歩みを紹介する垂れ幕、写真家浅田政志氏による町民の写真なども並べた。六つのモニターで町民の証言映像を見ることもできる。

震災直後の状況を紹介する垂れ幕。町職員ら43人が犠牲となった町防災対策庁舎、一部浸水した戸倉中など場所や出来事ごとに85のエピソードが用意され、時期や訪れる団体に応じて展示内容を変えるという

 施設の運営を担う南三陸町観光協会の及川吉則会長(55)は「訪れた人が町民と交流したり、さらに地域を歩いたりするための玄関口になる」と話す。

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