(427)北斗祭るかむなぎ心牡丹(ぼたん)焚く/柳沼破籠子(1875~1939年)
毎年11月の第3土曜日に須賀川市の牡丹園で行われる牡丹焚火(たきび)。天寿を全うした牡丹の古木を供養する行事で、その玄妙さにより1978年に歳時記に季語として採択された。終(つい)の燠火(おきび)の色が変化する。始めたのは牡丹園の園主で俳人の柳沼破籠子(はろうし)。牡丹の育成に生涯を捧(ささ)げた…
関連リンク
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。