(429)秋夕焼父断層のごと斜め/渡辺誠一郎(1950年~)
秋の夕焼けは短く、深い色合いを持ちます。作者が父を見た句ですが、具体的な様子の描写はなく、受け取るイメージから想像するしかありません。斜めになっているのは、例えば傾斜したベッドに寝る様子かも、座って寄りかかる姿かもしれません。断層とはずれてむき出しになった地面の断面で、くっきりと年代を表す層が見ら…
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