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(443)草枯や海士(あま)が墓皆海に向く/石井露月(1873~1928年)

 海沿いの地域、お墓は海を向いて立っているのが多いのはどういうわけなのだろう。死者は海に帰っていく、といった思いもあるのだろうか。一面の草の枯れというさびしく、厳しい事象に対し「海士が墓」「海に向く」と韻を踏んだ柔らかな響きが印象に残る。すぐ風化しそうな石の「皆」は悲しいが、また救いでもある。露月は…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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