(454)金屏の江戸はもくもく雲浮かべ/西村麒麟(1983年~)
雲の隙間から江戸の市井の様子が俯瞰(ふかん)されるように描かれた金屏風(びょうぶ)だろう。これは「すやり霞(がすみ)」という手法で、「洛中洛外図屏風」などが有名。絵巻物などでは、場面の転換や時間の経過を表現するために用いられる。さて、江戸なら城や大名屋敷の他に、庶民の暮らしや歓楽街、火消し衆や派手…
関連リンク
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