(492)地の涯(はて)に倖(しあわ)せありと来しが雪/細谷源二(1906~1970年)
作者の細谷源二は、終戦の年に一家を連れて東京から北海道へ移住しました。北海道開拓移民団に参加したのです。空襲を受けた東京を去り、希望を持って北の国へと向かいましたが、待っていたのは開墾には向かない貧しい土壌と、雪と氷に閉ざされた厳しい冬でした。その思いがストレートに書かれています。音は十七音ですが…
関連リンク
- ・(491)風鳴りの鉱山跡地冬夕焼/鈴木綾乃(2005年~)
- ・(490)よく枯れてたのしき音をたてにけり/高田正子(1959年~)
- ・(489)雨は雪に土曜の電車乗らねばならぬ/森田緑郎(1932年~)
- ・(488)寒中の毛衣磨れば火の走る/大須賀乙字(1881~1920年)
- ・(487)まだもののかたちに雪の積もりをり/片山由美子(1952年~)