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(493)なお翔(と)ぶは凍てぬため愛告げんため/折笠美秋(1934~1990年)

 雪原を冬蝶(ちょう)が飛翔(ひしょう)して行く。翔ばなければ凍え死んでしまうから、翔んで行って告げたい思いがあるから。作者は冬蝶という儚(はかな)くも鮮やかな生命に自分を託した。新聞記者で気鋭の俳人として活躍中に、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の難病に倒れた。病床で妻が目と口の動きだけを頼りに俳句や…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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