(500)蝦夷(えぞ)の地に生れて鬼をやらひけり/門脇白風(1892~1989年)
昨日は節分、鬼を払って、今日は晴れて立春である。馬場あき子『鬼の研究』では、政治的な事情で追いやられた人々が「鬼」として嫌悪の対象となった歴史が考察されている。蝦夷征伐の坂上田村麻呂に鬼退治伝説があるが、当時の都人には蝦夷は鬼であったろう。東北人には蝦夷の子孫も、侵略者側の子孫も多くいる。悲しい一…
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