特産品開発に挑む 石巻地方5事業者、博報堂などの研修活用 専門家が助言
石巻地方の農水産関連5事業者が、専門家のサポートを受けて新商品の開発や既存商品の改良に挑戦している。日本郵政と博報堂が展開する研修プログラム「特産どうしよう講座」で食味やパッケージデザインなどに磨きをかけ、4月に東京である販売会に臨む。
講座は、オンライン形式で1月に開講した。博報堂スタッフらが講師を務め、計6回の講義で素材や品質管理などを学ぶ。石巻地方、石川県七尾市、千葉県いすみ市から各5事業者が参加している。
石巻地方の事務局は一般社団法人イシノマキ・ファーム(石巻市)で活動する市地域おこし協力隊の金敷咲さん(32)が担い、イシノマキ・ファーム、丸平かつおぶし(同市)、山徳平塚水産(同市)、田伝むし(同市)、マルキチ阿部商店(女川町)が取り組む。
1月26日は石巻市中央2丁目の市かわまち交流センターで、石巻地方の事業者を対象にした試食会があった。料理研究家の冷水希三子さんや博報堂のコピーライターらが各商品の味付けやパッケージデザインなどをチェックし、改良点を助言した。
丸平かつおぶしは、開発中の「鯛(たい)の西京焼き」を紹介。石巻での水揚げが増えているチダイを開きにし、独自製法で西京みそに漬けて冷凍した。食味は講師陣から好評で、パッケージや商品名などを工夫することにした。
阿部真也社長(63)は「味付けはおいしいと言ってもらい自信になったし、ネーミングもいいアドバイスをもらった。石巻らしい商品に仕上げたい」と話した。
講座は、郵便局と博報堂の強みを生かし、地域の特産品の販路拡大や収益向上を後押ししようと企画。販売会は4月7~9日にJR東京駅そばの複合ビル「KITTE丸の内」で予定している。
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