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教育に熱い提言 石巻副市長とポプラ社社長「W均会議」 課題話し合う

「石巻の教育」をテーマに意見を述べる(左から)千葉さんと工藤さん、横江さん

 石巻市副市長の工藤均さんと、同市出身で市と包括連携協定を締結した出版社のポプラ社社長の千葉均さんによる「W均(ダブルひとし)会議」が4日、同市中央2丁目のIRORI石巻であった。ゲストの石巻専修大人間学部特任教授の横江信一さんを交え、「石巻の教育」をテーマに現状、課題、可能性について意見を述べた。

 会議は口笛書店が昨年11月に続き企画。書店の日野淳代表が進行役を務めた。約30人が出席した。

 横江さんは少子化に伴い、子ども会やジュニアリーダーの減少で、異年齢との活動にも影響を及ぼしていることを指摘。「地域や異年齢を巻き込んで、楽しみながら学ぶ『斜めの関係』づくりが大切だ」と語り、学校図書館を解放しての積極的な活用を提言した。

 工藤さんは「個人としては地方創生の1丁目1番地は教育だと思う」と強調。「日本の教育を見直して幸福度を上げよう」という高校生の作文記事を引用しながら「教育の目指すものを捉えている。非常に力強く元気づけられる」と話した。

 「競争と成長」「調和と持続」の二つのキーワードを挙げながら「子どもたちにどちらを望みますか?」と問いかけた千葉さん。「調和と持続」を求めた方が良いといい、「目を輝かす人と触れ合える機会を提供することが大事」と持論を展開した。

 3歳児までの教育の必要性についても言及した。千葉さんは自らの体験談を踏まえ「読書、本には力がある。読み聞かせは絶対にやるべきだ」と力説した。

 工藤さんは「砂場で遊ばせるのも良い。道具の奪い合いや後始末などを覚え、社会性や協調性が身に付く」と効果を披露し、環境整備の大切さを訴えた。

 「三つ子の魂 百まで」のことわざを紹介したのは横江さん。「母親からの愛情が何より。愛情の獲得が教育のスタートになる」と語り、共感を集めた。

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