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(504)身のうちに炎立つこゑ寒牡丹/恩田侑布子(1956~年)

 ちらちらと雪降る頃、あるいはすっかり積もった雪の中に、緋(ひ)色やうす桃色の大輪の花が咲いています。品種や育て方により冬の時期に咲く牡丹(ぼたん)です。一方、身の内に立つ炎は全く想像の世界のことです。怒りや激しい情熱なのかもしれませんが、私には寒牡丹を見るうちに作者に湧き起こった情動のように感じま…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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