女性選手の健康問題解決へ 東松島でスポーツセミナー 「練習前後に適度な補食を」
女性アスリートの健康問題への理解を深めようと、NPO法人東松島市体育協会は1月30日、市コミュニティセンターでスポーツセミナーを開いた。
仙台市の東北公済病院産婦人科女性アスリート外来医師で、サッカー女子プロマイナビ仙台レディースのチームドクターも務める星合香さんを講師に招いた。部活動に取り組む学生や指導者、保護者、スポーツ愛好家ら約40人が参加した。
星合さんは女性アスリートのコンディションにはエネルギーのバランスと正常な月経、骨密度の高さが重要になると説明。成長期の子どもたちに向け「スポーツをする上で体格は武器になり、身長が増えれば体重も増えるのは当たり前。伸びた身長に比例して必要なエネルギーも増える」と述べた。
「中学進学後の部活動やレギュラー定着などで運動量が増加し、気付かないうちにエネルギー不足になりがち。成長や発達が止まる恐れだけでなく、集中力低下やけがの治りにくさ、故障にもつながってくる」と警鐘を鳴らした。
成長やパフォーマンスの向上のため、適切な運動量と質のいい睡眠、バランスの取れた食事を呼びかけた。練習前後に適度に補食することでエネルギー不足を回避し、疲労回復につなげることや食が細い場合にはドレッシングなどオイル系の食材を活用する工夫を提案した。
月経痛や腹痛、腰痛、メンタル不調などを含む月経困難症や月経前症候群についても触れ、低容量ピルの定期的な服用で症状の改善や、月経と大会や計測日が重ならないように調整できることを紹介した。
ピルの服用と検温を習慣化していたというサッカー女子元日本代表の澤穂希さんを例に挙げ「月経にコントロールされるのではなく、月経をコントロールして常に自分のコンディションを最善の状態にする努力をしてほしい」と述べた。
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