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餃子購入「浜松3位」なぜ 家計調査の統計外「冷凍派」多く

 総務省が発表した家計調査で2022年の1世帯当たり年間餃子(ギョーザ)購入額で初の3位となった浜松市。自宅で食べる餃子について中日新聞のユースクでアンケートしたところ、浜松市在住者と回答した426人のうち「冷凍餃子が多い」と答えた割合が6割弱、年間購入額も5000円以上が半数近くを占めた。

持ち帰り専門店で作られる餃子=浜松市東区

 家計調査の対象は浜松市で100世帯未満。冷凍餃子や飲食店での店内飲食、テイクアウトを含まず、浜松市の1世帯当たり年間購入額は22年、3435円。調査対象になった08年以降で最低だった。

 質問では、自宅用に購入する餃子について「生餃子が多い」「生・冷凍餃子半々くらい」「冷凍餃子が多い」「その他(テイクアウトの焼き餃子が多いなど)」から最も近い選択肢を選んでもらった。

 「冷凍餃子が多い」が最多の242人で57%、「生餃子が多い」が56人で13%、「生・冷凍餃子半々くらい」が66人で15%、「その他」が62人で15%だった。

 西区に住む美容師の女性(50)は「コロナ禍で外食も減り、自宅で冷凍餃子、自分で作る餃子が増えた。家計調査で冷凍餃子が含まれないことを知り驚いた」と回答。南区の40代女性も「最近は無人の餃子屋さんで冷凍を買うことが多い。買いだめでき、いつでも使いたい時に使え便利」と答えた。「月2~3回程度作る」など、手作り派も複数いた。

 自宅で食べる餃子の年間購入額では、「冷凍餃子を含み、飲食店のテイクアウトは含まない」という条件で答えてもらった。回答は「5000円以上」が199人と最多で47%を占めた。

 アンケートでは浜松市以外の県内在住者136人、県外在住者22人も回答。5000円以上の割合は、浜松市以外の県内在住者が40%だったのに対し、県外在住者は25%だった。

 家計調査への意見も多かった。「調査世帯数が少ない」などと調査手法への疑問が相次ぎ「冷凍餃子も含まれれば負けなしでしょう」との声も。「1位奪還に向けた策を」との意見が出た一方、「購入額に反映されなくても浜松人の餃子愛は深い」「購入額争いはそろそろ卒業しましょう」と冷静な見方もあった。

市が独自調査しては?

 市内の愛好家でつくる「浜松餃子学会」の広報担当の花枝一則さん(55)は「家計調査で冷凍餃子が含まれないのは全国同じ。負け惜しみは言いたくない」としつつ「家庭調査とは別に、冷凍餃子や外食も含めた調査を市などが実施するのは面白いとは思う」と話す。

 浜松餃子は市民の生活に根付いた食文化だとして「市内全域に持ち帰り専門店などがあり、市全体が『天然の餃子ミュージアム』。食べ歩いてお気に入りの店を見つけるのが醍醐味(だいごみ)」と強調。4年ぶりに「浜松餃子まつり」を開催することも検討しており「宮崎や宇都宮の関係者も呼び、ライバル同士一緒に餃子を盛り上げたい」と語った。(中日新聞東海本社)

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