新型コロナ「5類」見直し あなたはマスク外す?それとも着けたまま? 本紙SNSアンケート
新型コロナウイルスの感染対策を巡り、政府が屋内でのマスク着用を原則不要とする方向で検討していることに関し、河北新報社は20~22日、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を通じて、マスク着用の意向を尋ねるアンケートを実施した。1054件の回答が寄せられ、人工知能(AI)で傾向を分析した。(編集局コンテンツセンター)
マスク着用が屋内で原則不要となった場合の対応について、マスクを①常に外す②状況に応じて着けたり外したりする③常に着ける―の選択肢を示し、質問した。ベンチャー企業のユーザーローカル(東京)が提供するテキスト分析ツール「AIテキストマイニング」を使い、自由記述の理由を解析した。
現状不満から「脱マスク」
「常に外す」(回答445件)と答えた理由について、特徴的な言葉を大きく図示する「ワードクラウド」を作ったところ、「息苦しい」「悪影響」「デメリット」など否定的な言葉が並んだ。一緒に現れる単語の組み合わせを調べると「効果・ない」「意味・ない」「デメリット・大きい」などの頻度が高かった。
自由記述では「マスクの予防効果に疑問」(仙台市青葉区の40代自営業男性)「子どもにはデメリットの方が大きい」(富谷市の40代パート・アルバイト女性)などの回答が目立った。現状への不満から「脱マスク」を望む姿が浮かび上がる。
周囲気になり「状況次第」
「状況に応じて着けたり外したりする」(回答396件)のワードクラウドでは「不特定多数」「人混み」「周囲」などがクローズアップされた。自由記述欄には「周りの様子を見ながら決める」(宮城県大崎市の50代男性公務員)「基本的には外したいが、周りが着けていたら着けると思う」(宮城県多賀城市の40代女性保育士)と、世間の目を気にする声が相次いだ。
根強い不安、習慣が定着
「常に着ける」(回答213件)のワードクラウドで目を引くのは「高齢者」「後遺症」「自己防衛」など。一緒に現れる単語の組み合わせは「感染・不安」「感染・怖い」「家族・感染」などが多く、新型コロナへの根強い不安から「脱マスク」に踏み切れない様子がうかがえる。
主な理由では「まだコロナがインフルエンザと同等と思えない」(宮城野区の50代会社員女性)「感染による後遺症が怖いから」(青葉区の50代無職男性)などが挙がった。「マスクを着けていた方が楽だから」(山形県米沢市の20代無職女性)といった声もあり、長引くコロナ下で着用の習慣が定着した人もいるようだ。
アンケートの結果から、「脱マスク」派と慎重派、マスク継続派がそれぞれ一定規模で存在している現状が見えてきた。誰もが安心してマスクを外せる日常が戻るには、もうしばらく時間がかかりそうだ。
アンケートは岸田文雄首相が20日、新型コロナの感染症法上の位置付けを季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げると表明したことを受けて実施。双方向型の調査報道「読者とともに 特別報道室」のLINE公式アカウント登録者らに協力を求めた。一般の世論調査とは異なる。
関連リンク
- ・SNSアンケート詳報(1)「常に外す」理由
- ・SNSアンケート詳報(2)「状況次第」理由
- ・SNSアンケート詳報(3完)「常に着ける」理由
- ・コロナ5類移行へ 東北、不安と期待と 「感染拡大」「元の生活に」
- ・東北の死者急増、コロナ以外多数占める 21年、22年1~10月
みやぎ地域安全情報
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