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つるしびな80連、心癒やす 特養老人ホーム「おながわ」 職員の沢口さん制作

手作りのつるしびなが利用者らの心を癒やしている

 女川町浦宿浜の特別養護老人ホーム「おながわ」で、職員の沢口弘美さんが桃の節句にちなみ制作した約80連のつるしびなが、利用者らの心を癒やしている。

 沢口さんがつるしびなを作り始めたのは2012年。東日本大震災の津波でひな人形などが流出してしまった同僚のために、プレゼントしたことがきっかけ。その後も独学で技術を高め、数年後には、施設内で展示するようになった。

 作品は施設内の交流スペースに展示。病、災難が去る魔よけの言い伝えがある「さるぼぼ」や、人気アニメ「鬼滅の刃」のキャラクターなどが連なる。06年の施設開設時に町民から贈られた七段飾りのひな人形も合わせて展示し、華やかな雰囲気を演出している。

 地域住民と利用者らの交流の場として当初は、作品展示用ギャラリーやカフェがあるエリアで公開していた。地元の保育園児らも訪れるのが恒例になり、施設にとって欠かせない行事だが、近年は新型コロナウイルスの影響で、一般の見学は中止しているという。

 沢口さんは「コロナが終息し、以前のようにみんなで楽しめる日が来てほしい」と話している。

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