東日本大震災の身元不明者27柱を慰霊 家族の元へ一日も早く 石巻
東日本大震災から12年となる11日を前に、石巻仏教会(17カ寺)と曹洞宗宮城県第13教区(旧石巻市と女川町の計28カ寺)は2日、石巻市南境大衡山の石巻第二霊園納骨堂前で身元不明の震災犠牲者慰霊法要を営んだ。
納骨堂には市内で見つかった身元不明遺骨27柱が安置されている。この2年間は身元が判明した遺骨はなく、僧侶らは供養しながら一日も早く身元が分かり、遺族や親族の元に戻ることを願った。
12回目となる法要には関係寺院の僧侶約30人が参列。被災3県で慰霊の祈りをささげようと奈良県から唐招提寺など3寺院の僧侶や、仙台市仏教会からの3人も加わった。斎藤正美市長も列席し焼香した。
石巻仏教会の桂田文隆会長(80)=石巻市山下町、禅昌寺前住職=が導師を務めた。宗派を超えて集まった僧侶たちは、般若心経などを読経し、祭壇に一人一人手を合わせ、身元不明者の冥福を祈った。
慰霊法要が始まった2012年は身元不明遺骨が130柱あった。「帰るべき所」に一人でも多く戻れるように毎年続けている。
桂田会長は「今年は十三回忌。一日でも早く遺骨の身元が判明し、家族の元に引き取られ、嘆きや悲しみが癒やされることを願う」と話した。
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