若年層の自殺に歯止めを 石巻市、JR駅前で啓発活動
3月の自殺対策強化月間に合わせ、石巻市は2日、JR石巻駅前周辺で自殺防止を呼びかける啓発活動を行った。市保健師11人、傾聴ボランティア「サロンさくら」から9人が参加。自殺予防10カ条などを盛り込んだパンフレットや、自己診断できるストレスチェック、マスクが入った一式400セットを高校生、会社員らに手渡した。
近年、自殺による死亡率は、他の年齢層では減少傾向を示しているものの、若年層は高止まりで、10代後半から30代の死亡原因の1位は自死という現状が続いている。このため、通学、通勤時間に合わせ、若年層にターゲットを絞った。
ボランティア阿部玉子さん(73)=同市泉町3丁目=は「明るく楽しく学校に行ってね」「頑張ろうね!」と優しい言葉をかけながら高校生らに手渡した。
ボランティアリーダーの志摩成子さん(74)=同市中里2丁目=は「こうした活動が少しでも自殺防止につながれば」と話した。
市は2019年3月に策定した自死対策推進計画で、自死対策普及啓発活動やSOSの出し方強化事業に取り組んでいる。担当者によると、市の場合、自殺者は若年層よりも30~60代が多いという。
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