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感染対策マスクの着用「個人判断」に 高齢者、警戒緩めず 石巻

マスクを外している人は少なかった13日朝のJR石巻駅前

 新型コロナウイルス感染対策のマスク着用が13日、国の新指針で「個人の判断」となった。厚生労働省は個人の判断を基本に、医療機関の受診や高齢者施設の訪問、混雑した電車やバスに乗車する時などはマスクの着用を推奨している。同日朝のJR石巻駅前はマスク姿の人が大半だったが、マスクなしの人も見られた。石巻市内の施設や病院、飲食店などの対応、市民の反応を聞いた。

 石巻市の男性タクシー運転手(45)は「仕事の時は着用するが、それ以外は外す」と、新指針を基本に使い分ける。同市の女子大学生(21)は「周りを見て判断する」と様子見の構え。高齢者は警戒を緩めない。同市蛇田の無職女性(87)は「病気で通院しており年齢的にも不安」と着用を続ける。

 各種イベントやコンサートなどが開かれる石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)は休館日開けの14日から、新指針を基本に対応。ただ、重症化リスクの高い高齢者が集う行事などについては主催者にマスク着用の協力を依頼し、コンサートや展示会など不特定多数が集まるイベントについても主催者に協力を呼びかける。

 石ノ森萬画館は当面、従業員・来館者ともにマスク着用を継続する。屋内施設であることや不安を抱く来館客がいることを考慮した。来館客がマスクを持っていない場合はマスクを提供し、感染対策への理解と協力を求める。

 イオンシネマ石巻は「マスク着用の協力は呼びかけるが強制ではない」(担当者)と話す。スタッフは原則マスクを着けて応対。劇場一つ当たりの座席使用率75%も継続する。

 石巻市立病院は、「マスク着用が個人の判断となっても、医療機関なので対応を変えることはない」(担当者)と話す。感染予防のため現行のウイルス対策を徹底する。外来患者らは病院入り口で検温、手指消毒をする。マスクをしていない場合、検温スタッフが着用をお願いする。

 「自分たちはマスクを着けて接客する。対策もこれまで通り。何も変わらない」と話すのは、同市田道町2丁目でお食事ハウス「ローリック」を営む山内節子さん(65)。「10人以上の宴会申し込みもあるが、断りを入れている。まだ、少し怖い」と話した。

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