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伝承と観光、一緒に巡るバスツアー 県が開催 交流人口拡大へ新戦略

震災遺構大川小で、斎藤会長(中央)の説明に耳を傾ける参加者

 東日本大震災の伝承の場と観光資源を組み合わせた「大川小学校とシーパルピア女川震災伝承日帰りバスツアー」(県東部地方振興事務所主催)が4、5の両日、石巻地方であった。2日間で仙台市をはじめ盛岡市、東京、大阪などから19人が参加。震災の被害の大きさを実感し、防災への意識を高めた。

 5日は夫婦や親子連れなど10人が石巻観光ボランティア協会の斎藤敏子会長の案内で、石巻市の震災遺構「大川小」を見学した。

 斎藤会長はバスから降りた参加者に「この一帯は住宅や商店街があり、139世帯、490人が住んでいたことを知ってほしい」とあいさつ。校門から自転車置き場、中庭、体育館などを案内しながら被災状況を説明した。

 大川震災伝承館に展示している行方不明の女子児童のランドセルも紹介。「児童の保護者の思いをくみ取ってほしい」と参加者に語りかけた。

 斎藤会長は震災2日前の2011年3月9日に東北地方を襲った最大震度5弱の地震にも触れ「到達した津波は低く、私自身も含めて(震災当日は)大丈夫だという思いがあった。こうした油断が多くの被害を出した」と強調。自らの反省を踏まえ、注意を促した。

 震災当時、神奈川県小田原市に住んでいた盛岡市の主婦熊谷真樹子さん(46)は中学1年の三男と初めて石巻地方を訪れた。「地震、津波の恐ろしさを実感した。今後のためにも来て良かった」と感想を話した。

 参加者は一般社団法人石巻圏観光推進機構(石巻市)の大平篤士さんらの案内で石巻市雄勝地区の道の駅「硯上(けんじょう)の里おがつ」や海岸線の美術館、女川町のシーパルピア女川といった観光、伝承スポットも巡った。

 ツアーは第5期みやぎ観光戦略プラン関連事業の一環で、交流人口や関係人口などの創出に向けた観光地域づくりを図るのが狙い。

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