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思い、つながれ 碑巡りの地図(2)石巻 北上エリア

 東日本大震災では自治体や寺院をはじめ、さまざまな団体、個人が無念の死を遂げた人々への思いをつなげようと慰霊碑を建立、あるいは未来への教訓を刻んだ伝承碑を作った。石巻地方の追悼の場所を巡る。

(1)大川地区慰霊碑

石巻市釜谷韮島(石巻市震災遺構大川小敷地内)
建立:2013年3月

大川小校庭に並ぶ慰霊碑

 追波湾に注ぐ新北上川右岸の大川地区にあった131世帯は津波でほぼ全壊。死亡・行方不明の大川小児童・教員84人を含め約420人以上が犠牲となった。校庭前には、遺族会が建立した慰霊碑などが多数ある。遺族会の慰霊碑には亡くなった人への愛情を示す「恩愛」の文字と犠牲者の名前が刻まれ、左右には校門、大川小の校歌、震災前の校舎と町並みの写真、彫刻家や財団法人などから寄贈された「子まもり像」「天使像」が並ぶ。敷地内には震災前後の写真などのパネルや地域模型、実物資料を展示した大川震災伝承館がある。

(2)大川地区間垣集落慰霊碑

石巻市針岡
建立:2017年10月1日

故住民らを慰める

 大川小よりやや上流の右岸にあった間垣地区は災害危険区域になり、全住民が移転を余儀なくされた。住民の半数以上の74人の犠牲者を慰霊するため、元住民らによる有志組織が建立。御影石製で、表に芳名板、裏側に「地震だ!!津波だ!!すぐ避難!!」の教訓と震災前の地区の航空写真を刻む。慰霊碑周辺は公園として整備され、エドヒガンザクラ101本が植樹された。

(3)長面地区慰霊碑

石巻市長面三本倉
建立:2013年3月

鎮魂の碑と観音像

 河口に最も近い長面地区の遺族会が龍谷院墓地内に建立。鎮魂と書かれた石碑と高さ3メートル以上の観音菩薩像、長面地区で亡くなった108人の名を刻んだ墓誌がある。

 

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