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絵本「帰ってきた小船」の原画、石巻市に寄贈

原画を寄贈した石川さん(左から2人目)と伊藤さん

 東日本大震災の津波で流された後、ハワイ・オアフ島に漂着し、その後奇跡の帰還を果たした石巻市雄勝町波板の和船「第2勝丸」を題材にした絵本「帰ってきた小船」(三陸河北新報社刊)の原画が、石巻市に寄贈された。

 原画を描いたファンタジー画家石川かおりさんと、絵本の文章を担当した同市雄勝町出身の伊藤浩さんが17日、市役所を訪れ原画14点を贈った。斎藤正美市長は「温かみある本物の絵を子どもたちに見せられるのはありがたい」と述べた。

 原画は油彩画で、漂流した小船やその周囲の人々の姿を色彩豊かに描いた。石川さんは「震災を語り継ぐにはいろんなアプローチがあっていい。絵が語り部になって風化を防ぐ役に立てばうれしい」と話した。

 伊藤さんは今年、絵本を小説化した「再会」を自費出版した。「多くの人の協力で実現した希望の物語」と語った。

 原画は市図書館が保管し、今後展示する予定。

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