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石巻市の住宅地、6年連続下落 国交省1月1日時点地価公示 東松島は3カ所上昇

石巻市内の調査地点で最も下落率が大きかった小船越屋浦地区

 国土交通省は22日、1月1日時点の公示地価を発表した。石巻市の住宅地の平均変動率はマイナス1.0%で、平均価格(1平方メートル当たり)は3万1100円と6年連続で下落した。東日本大震災の移転需要収束に加え、物価高騰による経済の冷え込みも影響し、下落傾向が続いている。

 石巻市の平均変動率の下げ幅は前年より0.1ポイント縮小した。調査地点24カ所のうち、下落が21カ所、横ばいは3カ所だった。下落率が最も大きかったのは、いずれもマイナス2.2%の「広渕町南一308番」(1万7400円)と「小船越屋浦6番3」(8900円)で、前年と同じ。

 最高価格は「恵み野4丁目7番8」の6万3700円で前年から横ばい。次いで「南中里3丁目5番4」が5万5800円で、前年から0.4%低下した。

 東松島市の平均変動率はマイナス0.1%で、下落幅は前年より0.5ポイント縮小した。利便性の高い矢本地区の需要が堅調で、平均価格は前年より1000円高い2万2300円だった。調査地点9カ所中、上昇3カ所、下落6カ所。

 上昇率が最も大きかったのは「矢本下浦272番3」(4万6500円)で、3.3%。価格も最も高く、「矢本蜂谷浦184番4」が1.3%上昇の3万1100円で続く。下落率最大は「新東名1丁目6番10」(1万3900円)のマイナス1.4%だった。

 女川町の平均変動率はマイナス1.0%で、下げ幅は前年より0.4ポイント縮小した。平均価格は1万6300円。5地点中4カ所が下落、1カ所が横ばいだった。下落率の最大は「針浜針浜141番」(5300円)のマイナス1.5%。最高価格は「女川1丁目11番2」で、前年と同じ2万3400円だった。

 不動産鑑定士は「石巻の市街地は民間の宅地供給が減少。産業基盤である水産業の低迷もあり住宅取得マインドは低下傾向。東松島は石巻に比べて割安感があり、地価は安定的な動きとなっている」と分析した。

 商業地は、石巻市の平均変動率が前年と同じマイナス0.7%で、平均価格は4万3200円。12地点のうち下落が10カ所、横ばい2カ所。下落率が最大だったのは「相野谷飯野川町127番」(1万6400円)のマイナス2.4%。最高価格は、前年と変わらず「恵み野1丁目2番7外」の7万6700円だった。

 東松島市は「矢本栄町41番」の1地点で、前年より1.6%上昇の4万4900円。女川町も「女川2丁目8番2」のみで、3万400円と変動はなかった。

 工業地は、石巻市が「須江字関ノ入13番10外」のみで、マイナス1.1%の8900円。新規調査地に加わった東松島市の「川下内響132番6外」は1万2100円だった。

 住宅地の県全体(411地点)の平均変動率は4.0%で11年連続の上昇。平均価格は7万6500円だった。

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