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(541)飲み干せば空き缶うすし春の暮/嶌田岳人(1963年~)

 仕事を終えての一杯、または花見酒だろうか。缶ビールや缶チューハイを飲み干し、手で軽くつぶす。その感触が手に残る。どの季節でも缶の薄さは変わらないのだが、作者にはその時ことさら薄く感じられた。人は、指と指の間に挟むことなく、外側からの触覚だけで物質の厚みをなんとなく測ることができる。陽気な春の日が暮…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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