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（５４２）着ぐるみの手のくたびれて赤風船／木村心優（２００４年～）
赤風船が面白い。一言でいうと、「重い」のだ。青風船だと明るい、希望に満ちた空。黄風船だとにぎやかだが、ちょっと危険な感じも。この句の風船は赤だからだろうか、頭痛のしそうな花粉の空まで思い浮かぶ。春の重たい空気感で、着ぐるみのくたびれ具合がより際立つ。着ぐるみの顔はきれいでも、手の黒ずみ、毛羽（けば…
関連リンク
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- ・（５３７）春月や書物崩るる中に棲む／鍵和田秞子（１９３２～２０２０年）
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん（福島県須賀川市）、浅川芳直さん（宮城県名取市）、及川真梨子さん（岩手県奥州市）の３人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。
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