思い、つながれ 碑巡りの地図(3)東松島 鳴瀬エリア
東日本大震災では自治体や寺院をはじめ、さまざまな団体、個人が無念の死を遂げた人々への思いをつなげようと慰霊碑を建立、あるいは未来への教訓を刻んだ伝承碑を作った。石巻地方の追悼の場所を巡る。
(1)東松島市慰霊碑
東松島市野蒜北余景(東松島市東日本大震災復興祈念公園内)
建立:2017年11月5日
祈念広場には、この地域を襲った津波の高さと同じ3.7メートルの波模様を施した慰霊碑(震災復興モニュメント)と市内で犠牲となった約1100人の名前が刻まれたプレートが設置されている。公園内には震災遺構の旧JR野蒜駅プラットホーム、駅舎を改築した震災復興伝承館などがある。
(2)東名地区慰霊碑
東松島市新東名(東名地区共同墓地)
建立:2013年2月10日
東名、新東名両地区の住民が建立。最大約5メートルの津波に襲われ、亡くなった住民143人を慰霊する。石造りの慰霊碑は高さ約1.8メートル、幅約3.6メートル、奥行き約3メートル。近くに津波の到達高を示すアルミ製のポールがあるほか「すぐ高台に避難し、後戻りはするな」と戒めの言葉も刻み込む。
(3)津波の教え石
東松島市牛網下(平岡地区センター近く)
建立:2014年3月
牛網町内会と東松島市で復興支援活動を続ける奉仕団体が、住宅メーカーなどから資金提供を受けて建立。高さ1.7メートル、幅2.3メートルで、白と黒の御影石の上に、わが子を抱き上げる母親の小さな像がほほ笑ましく映る。「まずは逃げる…。高台へ」と津波の脅威と教訓を静かに語る。
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