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飛躍誓い新年度スタート 石巻地方3市町で辞令交付式

辞令交付式に出席した石巻市の新規職員ら
東松島市の新規採用職員を代表し宣誓する神谷さん(中央)
須田町長(左)から辞令を受け取る女川町の新規採用職員

 2023年度がスタートし、石巻地方2市1町は3日、新規採用職員や派遣職員らへの辞令交付式、年度初め式を開いた。東日本大震災の復興ハード事業はほぼ完了したものの、なりわいの再生や人口減少といった課題は重みを増す。職員たちは気を引き締め、地域の発展に力を尽くすことを誓った。

石巻市

<課題山積、対応に期待>

 石巻市は市役所で新規採用職員の辞令交付式を開き、石巻地方広域水道企業団3人と任期付き3人を含む42人が出席した。

 斎藤正美市長が代表者に辞令を交付した。訓示ではハード面の復興事業が終了したことに触れつつ「人口減少やデジタル化の推進といった課題は山積している。真摯(しんし)に向き合い、創意工夫と柔軟な姿勢で取り組んでほしい」と激励した。

 観光課に配属された東松島市赤井出身の遠藤綾さん(22)は「石巻高時代にヨット部や課題活動を通して市の魅力を実感した。海の近さなど、町の良さを伝えられるよう頑張りたい」と抱負を述べた。

 復興支援で他自治体から新たに派遣された職員2人の併任辞令交付式もあった。ともに資産税課に配属された横浜市の谷内柾斗さん(23)は「復興の力になりたい」と話し、静岡県富士市の嶋崎樹さん(25)は「与えられた仕事を精いっぱい頑張りたい」と決意を語った。

 前年度からの継続を含め、本年度の派遣職員は9団体12人。前年度の12団体22人から半減した。

東松島市

<総合計画推進へ一丸>

 東松島市は辞令交付式と年度初めの式を市コミュニティセンターで開き、新規採用職員5人を含む約120人が出席した。

 渥美巌市長は訓示で、第2次総合計画後期基本計画(2021~25年度)の推進や人口減少対策への決意を語り、「市職員である自覚と市民の幸せのために全力で働く自覚を持ち、今年1年、前に進んでほしい」と呼びかけた。

 辞令交付では、渥美市長が新規採用職員らに辞令を手渡した。教育総務課に配属された塩釜市出身の神谷江美花さん(22)は「市の復興政策や人口減少対策に携わりたいと思い志望した。分からないことがまだまだたくさんあるけれど、市民のために日々尽力していきたい」と抱負を語った。

女川町

<日ごとベスト尽くして>

 女川町の辞令交付式は町生涯学習センターであり、職員約100人が出席。新規採用の8人や異動、派遣職員らに一人一人辞令が手渡された。

 新規採用職員を代表して宣誓した石巻市南浜地区出身の阿部明日香さん(22)は女川第四保育所に勤務する。阿部さんは「石巻地方で育ったので、地域と関わりを持てる仕事を選んだ。町が良くなるために頑張りたい」と話した。

 須田善明町長は新型コロナウイルスの法的位置付けが5月に「5類」に引き下げられることに触れ「これまでの3年間でどれだけ爪を研いできたのかが試される。一人一人がその日ごとのベストを尽くし、町民や女川を思ってくれる人たちのために仕事をしてほしい」と訓示した。

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