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「春セリ」の収穫最盛期 香り高く、茎も葉も柔らか 石巻・河北地区

最盛期を迎えたセリの収穫作業=石巻市馬鞍
手作業で丁寧に行われる選別作業=石巻市相野谷

 石巻市河北地区で江戸時代から栽培が続くとされる伝統野菜の「葉セリ」が、収穫の最盛期を迎えている。「春セリ」とも呼ばれ、茎や葉が柔らかく香りが高いのが特長。収穫は5月下旬まで続く。

 葉セリは「飯野川在来」と呼ばれる在来品種。春に芽吹いた茎葉を4、5月に刈り取り、収穫後は手作業で選別、洗浄し出荷する。10月~翌年2月に根ごと収穫する「根セリ」より柔らかく、長距離輸送に向かないため地元のスーパーや道の駅を中心に出回る。

 地下水に恵まれた山間地域の河北地区は、約300年前からセリが栽培されてきた。2020年には「河北せり」として、地域の農林水産物や食品をブランドとして守る地理的表示(GI)保護制度の対象に選ばれた。

 JAいしのまきセリ部会では葉セリを10人が計80アールのセリ田で生産し、今季は例年並みの約17トンを出荷する予定。

 高橋正夫会長(75)は「今年も例年のように出来がいい。いろいろな料理で味わえるが、浅漬けや天ぷらにして食べるのもお勧め」と話す。

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