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三陸道沿い新産業団地整備へ 石巻市が適地調査 桃生豊里IC周辺を選定

産業団地整備の候補地が選定された桃生豊里IC周辺

 石巻市は、三陸沿岸道沿線での新たな産業団地整備の可能性を探る適地選定調査業務の結果をまとめ、桃生豊里インターチェンジ(IC)周辺を候補地に選んだ。法規制や立地環境などを踏まえた開発のしやすさや、地盤の良さ、アクセス性などを考慮した。市は結果を基に整備の検討に入る。

 適地調査は市内と近郊のIC6カ所周辺を対象に実施。石巻港、石巻河南、石巻女川の各ICは近隣に既存の産業団地があり、空き区画への企業立地を優先する必要があることから、河北、桃生豊里、桃生津山の3ICを検討対象にした。

 3IC周辺にはいずれも農地が広がる。規制の厳しい農業振興地域・農用地区域は対象から除外した。桃生津山は農地近辺に民家が集積し、山間部は関係機関との調整が困難と判断。河北は近くのアンダーパスが工事の障害になり、山間部は送電線が多く開発が難しいため、桃生豊里に絞り込んだ。

 具体的な候補地には桃生豊里IC南側の丘陵地2カ所を選定した。河北ICとのほぼ中間に位置し、両ICから車で5~10分圏にある。開発面積は各約12~14ヘクタールで、企業用地は各約5~6.6ヘクタール。想定整備期間は8年間とした。

 桃生豊里ICにより近く、農業振興地域・農用地区域を含むエリアでも条件付き候補地として4カ所も選んだ。

 同IC周辺への産業用地整備は斎藤正美市長が市長選の公約に掲げた。東日本大震災後、津波で被災した沿岸部に整備した上釜、下釜、湊西3地区の産業用地には空き区画が広がったままだが、桃生地区には沿岸部を避ける傾向がある精密機械関係などの誘致も想定する。

 市産業推進課の担当者は「市として企業のさまざまなニーズに呼応できることも有効だ。既存の産業ゾーンも含めた全体で、整備の必要性を総合的に判断していく」と話した。

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