<記憶の素描(19)芥川賞作家・石沢麻依>ラ・カンパネラの庭
ゲッティンゲンの街の北の外れ近く、色彩を織り込んだような小さな庭がある。そこに暮らす緑の親指集団が植物カウンセラーとして、幾度となく私の鉢植えを救い出してくれた。ドイツ語にも「緑の親指を持つ」という言い回しがあるが、それは園芸に素晴らしい手腕を見せることを意味している。それに対し、私の親指は壊滅的…
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