高校生初の解説員が奮闘 石巻・大震災津波伝承館、仙台育英1年菊田さんを認定
石巻市南浜町2丁目のみやぎ東日本大震災津波伝承館のボランティア解説員に仙台育英高1年菊田あかりさん(15)=名取市=が認定された。高校生の認定解説員は初めて。
菊田さんは大学生のボランティア解説員誕生を報道で知り、2月に応募。3月の2回の研修を経て、4月15日に伝承館で認定証を受け取った。震災当時は3歳。中学校での防災教育を機に、祖母が名取市閖上出身で親戚や祖母の友人が亡くなったことを教わり、震災を自分事として捉え始めたという。
「震災を覚えていない世代でも、当時の話を聞き、伝えることはできる。より下の世代や、これまで震災に触れてこなかった人たちへの架け橋になりたい。自分の解説が防災について考えるきっかけになれば」と意気込む。
式典後、早速、来館者に向けて展示の解説を行い、石巻の被害状況や当時の人々の行動などを説明した。「災害について学ぶ、周囲の人たちと話すことが防災や減災への第一歩になる。地域や家庭でも話し合う機会を設けてほしい」と呼びかけた。
菊田さんは月1~3回程度、伝承館で解説する予定。
ボランティア解説員は震災の教訓を語り継ぐ次世代の担い手を育成しようと、県と東北大災害科学国際研究所が小中高生、大学生、専門学校生を対象に募集している。連絡先は022(752)2140。
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