地域貢献に春の褒章　受章者、喜び語る　石巻地方

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　２０２３年春の褒章受章者が２８日付で発表され、県内からは８人（男性５人、女性３人）が選ばれた。石巻地方では石巻市の管工事業、ミヤケン取締役会長の星進さん（７２）が、業務精励の功績で黄綬褒章を受章した。喜びの声を聞いた。

黄綬褒章（業務精励功績）

■管工事業「ミヤケン」取締役会長　星進さん（７２）

＜震災後、水道復旧に尽力＞

　東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市に拠点を置く水道管工事業者の社長として、供給元の浄水場から仮設住宅の蛇口まで復旧に尽力した。

　同市渡波の社屋は津波で浸水したが、北海道や群馬県などから応援に来た同業者と共に、昼夜休みなくライフラインの回復を最優先に取り組んだ。「命の水を一刻でも早くつなげようと必死になって動いた」と振り返る。

　２０００年に設立した会社は、従業員約３０人を抱えるまでに成長。県管工事業協同組合連合会長や石巻広域管工事業協同組合の理事長を務めた。復興に一区切りが付いた２１年、社長を退いた。

　「従業員の協力なくして震災後の復興を進めることはできなかった。水道の復旧に貢献できたのは、今回の受章も含めて従業員や周りの方々のおかげだ」と感謝する。（石巻市鋳銭場）