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地域のアマ作家に展示場提供 鈴寛ギャラリーが1周年 石巻・和渕

さまざまなタッチの作品が並ぶギャラリー内
古い蔵を改装したギャラリーの外観

 石巻市和渕の築約100年の蔵を生かした「鈴寛ギャラリー」が4月で開館1周年を迎えた。地域のアマチュア作家に光をあて石巻の芸術文化を盛り上げていく拠点として、さらなる活動の活発化が期待される。

 オーナーは同市出身の鈴木征三郎さん(82)。父寛一さんの描き残した絵画を展示しようと、家財などを保管していた蔵を改装し昨年開館した。以来、地域の作家が手がける日本画や油彩画、陶芸品を展示してきた。

 館長の庄司憲二さん(75)は「地元にいい場所があるなと感じてもらいたい」と話す。これまで市内の作家とコネクションを構築し、2カ月ごとに展示を入れ替えてきた。現在は新春をテーマに春らしい風景画など約30点を展示している。

 昨年8月には涌谷町の涌谷高美術部の作品展会場として使用され、多くの保護者や地域住民らが来訪。11月にあった和渕恒例の露天市「和渕恵比寿講(えびすこう)互市」では、買い物客らが同館にも足を運び、2日間で約190人が鑑賞に訪れた。

 リピーターの獲得を目指し、来館者に翌月の会期中に使える「焼き芋無料交換券」を配布するなどユニークな試みも実施している。気軽に楽しめる場所として、地域への定着を図る。

 入館料を取らない分、末永い活動に向けた運営資金の獲得も模索する。今後は中庭をマルシェやワークショップの会場に提供するなど、同館の新たな活用、魅力を発信していく。

 庄司さんは「また来たい、出品したいと思える楽しいギャラリーにしていく。今後は高校生など若手の作品の展示も増やしたい」と語った。

 開館時間は土、日曜の午前9時半~午後4時半。利用無料。連絡先は庄司さん090(2026)1527。

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