閉じる

大型連休スタート 石巻地方各地にぎわう

 春の大型連休、石巻地方の観光地や商業施設は4月29日のスタートからにぎわった。30日は天気が崩れ、人出はもう一つ。観光関係者は連休後半に期待する。

   ◇

江の浜レストラン、東松島・宮戸を楽しむ

地元食材を使った料理を味わう参加者

 東松島市宮戸の食材を使った料理を味わう「江ノ浜レストラン」が4月23日、同市宮戸江ノ浜の海岸や周辺地域であった。同市や石巻市などから26人が参加し、春の山菜と海の幸、トレッキングや農作業体験を楽しんだ。

 2022年度の厚生労働大臣表彰「現代の名工」に選ばれた日本料理人の高橋正行さん=東松島市野蒜出身=らが、主に地元食材で作った料理を提供。ワラビのおひたしやヒジキの煮付け、ヨモギやタラの芽、ユキノシタ、タケノコなどの天ぷらを調理して振る舞った。

 テーブルには次々と料理が運ばれ、参加した石巻市蛇田小5年の安倍穂乃実さん(10)は「山菜は初めて食べたけど、とてもおいしかった。また食べたい」と笑顔で話した。

 地元団体や住民有志らでつくる実行委員会が主催。実行委作業部会の木島新一さん(73)は「大人でもどの山菜が食べられるか知っている人はあまりいない。食べられる物を覚えてもらうことは、いざという時のための防災教育にもなると思う」と話した。

 江ノ浜レストランは農地海岸の利活用を図ろうと21年に始まり、今年で3回目。この日は江ノ浜周辺のトレッキングや耕運機の農作業体験も行われた。

   ◇

いしのまき元気いちば、観光客続々

にぎわう元気いちばの海鮮販売コーナー

 30日の石巻市中央2丁目の「いしのまき元気いちば」は午前中から県内外の観光客らでにぎわった。

 1階の物販コーナーでは多くの人が海鮮やお土産を買い求め、2階の元気食堂では観光客らがホヤやカキを使った料理などを味わった。郡山市から観光で訪れた60代女性は「クジラの竜田揚げを食べた。懐かしい味でとてもおいしかった」と笑顔で話した。

 いちば2階からは北上川河口に整備された河川堤防に出られ、川の景色を眺めながら、心地良い風に吹かれることもできる。

 元気いちばの千葉和芳店長(42)は「石巻のものはほとんどそろっている。ご飯を食べながら風景も楽しんでほしい」と話した。

   ◇

シーパルピア女川の商店街、散策

商店街を歩く観光客=シーパルピア女川

 女川町駅前にあるテナント型商店街「シーパルピア女川」には30日、天候が安定しない中、家族連れらが足を運んだ。

 名取市愛島台から家族で訪れた会社員の福山晃二さん(47)は「(シーパルピアは)テレビで知り、興味があったので家族で訪れた。海鮮丼がおいしかった」と笑みを浮かべた。

 商店街にある相喜フルーツの相原和栄さん(75)は「新型コロナウイルスの流行前には及ばないが人は増えている。街をゆったり歩いて魅力を感じてほしい。リピーターになる人を大切にしたい」と語った。

 商店街関係者からは、大型連休後半に向け、さらに人出が増えるよう期待する声が高まっていた。

関連リンク

関連タグ

最新写真特集

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告、休刊日などについては、こちらのサイトをご覧ください

ライブカメラ