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津波伝承館、来館者10万人に到達 ゲートウエー機能を強化 石巻・南浜

来館10万人目となり、祝福される田中さん(右から2人目)ら

 石巻市南浜町2丁目のみやぎ東日本大震災津波伝承館の来館者数が10日、10万人に到達し、現地で記念セレモニーが開かれた。

 10万人目となったのは名古屋市の会社員田中敬大さん(39)。記念品として被災者の体験談をまとめた漫画と、サバだしラーメンや石巻おでんなど地場産品の詰め合わせが贈られた。

 被災地の現状を知るために友人と足を運んだ田中さんは「びっくりしたが、うれしい。ここで震災の雰囲気を感じ取り、普段から災害に備える意識づくりをしたい」と話した。

 伝承館は2021年6月に開館した。当初から展示内容の物足りなさを指摘する声があり、県は昨年11月、県内の他の震災遺構を仮想現実(VR)で体感できる設備など機能を拡充した。今年の大型連休には約3200人が来館した他、教育旅行での利用も増えているという。

 展示を管理する県復興支援・伝承課の伊藤崇宏震災伝承班長は「他の被災地を知り、足を運んでもらう『ゲートウエー』機能を強化する。来館者が災害を自分事として捉えられるようにしていきたい」と語った。

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