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色彩模様いしのまき<青>命の尊さ伝え、大空泳ぐ 青いこいのぼり(東松島市大曲)

約700匹が掲げられた会場。多くの家族連れらが見物に訪れた
空を泳ぐ青いこいのぼり。「天国からも見えるように」との願いを込めて掲げる

 滝を登るコイのように、青い吹き流しが群がって海風にたなびく。親子連れらが見上げ、子どもたちの未来と失われた幼い命に思いをはせる。

 青いこいのぼりは2011年、東松島市職員の伊藤健人さん(30)が自宅跡に掲げた。東日本大震災の津波で亡くなった末弟の律ちゃん=当時(5)=が好きだったものだ。

 犠牲になった子どもたちを追悼する行事として毎年続いてきた。共感の輪が広がり、全国からこいのぼりの寄付が集まった。今年の「こどもの日」の5日には約700匹が空を泳いだ。

 震災の十三回忌を迎え、行事は地域が主体となる形に衣替えした。命の尊さを伝える風景として受け継がれていく。

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