(587)火だるまとなりたる樽の五月かな/大木あまり(1941年~)
「うわっー!」。それから「わからないなりに、こんなことかな」と腑(ふ)に落ちるのがいい句だと筆者は思う。筆者の鑑賞はこう。熟成ウイスキーの樽(たる)には火入れをするそうだが、その景色なのではないか。ウイスキー工場は大抵風光明媚(めいび)な場所にある。新緑のすがすがしい空気の中で、熟成樽がアルコール…
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- ・(586)きのふよりあしたが恋し青螢/黒田杏子(1938~2023年)
- ・(585)朝蟬よ若者逝きて何(な)んの国ぞ/金子兜太(1919~2018年)
- ・(584)応援団(エンダン)の腕炎熱を巻き上げる/岸快晴(2004年~)
- ・(583)残業や硝子(がらす)をつつく金魚の口/斉藤志歩(1992年~)
- ・(582)手花火や背後の海は闇につづく/前田霧人(1946年~)
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。