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民具の魅力いっぱい 石巻市博物館で企画展開幕 武蔵野美大が協力

かごなどさまざまな民俗資料が並ぶ会場

 石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)内にある市博物館の第5回企画展「民具のデザイン図鑑」が27日、始まった。同館と武蔵野美術大美術館・図書館所蔵の民俗資料約100点を「身体性」「ユーモア」など多様な観点から捉え、人々が日常生活で使い続けてきた民具の魅力に迫る。8月20日まで。

 だるまや大漁旗、物を担ぐ「背負いはしご」など市内をはじめ全国各地で収集された民具が並び、デザインの魅力や石巻の民具の特色を紹介する。物を運ぶ天びんの安定感や水はけの良さなど、展示物には注目点の説明を添え、見る人の想像を喚起する。

 約30点ある市博物館所蔵の民具は東日本大震災当時、被災した旧石巻文化センターなどに保管していたもの。文化財レスキューで回収、補修され、震災後初めて公開された。

 会期中は多様なイベントを開催する。7月1日のトーク・セッションでは、民具をヒントに何が表現できるかを、デジタル表現や陶芸などの専門家が議論する。8月8日からは武蔵野美大の学生らが石巻市内をフィールドワークして制作した作品を展示する。

 武蔵野美大美術館・図書館の加藤幸治副館長は「民具に触りたくなるのは物がそう呼びかけるから。各地の生活を伝える民具と対比することで石巻らしさが際立てばいい」と話した。

 開館は午前9時~午後5時(入館受け付けは午後4時半まで)。休館日は毎週月曜(当日が祝日の場合は翌日)。観覧料は一般600円、高校生400円、小中学生200円。常設展も観覧できる。連絡先は市博物館0225(98)4831。

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