核燃料税交付金 知事、配分対象拡大を表明 UPZ5市町首長会議が要望
県が東北電力女川原発(女川町、石巻市)の立地2市町に配分している核燃料税交付金を巡り、原発から5~30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)に入る5市町で構成する「UPZ関係自治体首長会議」は30日、村井嘉浩知事に交付対象の拡大を求める要望書を提出した。村井知事は対象の拡大に向け、関連予算を措置した来年度当初予算案を県議会2月定例会に提出する考えを示した。
東松島、登米、涌谷、美里、南三陸の5市町の首長が県庁を訪問。代表幹事の渥美巌東松島市長が村井知事に要望書を手渡し、要望内容を説明した。
要望書では、5市町も女川原発の重大事故に備えた避難計画の策定や避難訓練に取り組み、職員の人件費など負担が増していると強調。地域振興を図るためにも交付金を5市町にも配分するよう求めた。
村井知事は「皆さんに負担をかけているのは事実。2号機が再稼働する状況も踏まえて来年度の予算に計上し、誠意を見せたい。今後いろんな形で手厚い手当てを考えていく」と応じた。
渥美市長は「全国にはUPZの自治体に交付金を配分している所もある。割合がどのようになるかはまだ分からないが、新たな一つの扉が開いたと感じている」と語った。
東北電から徴収する核燃料税を財源とする県の交付金は本年度、立地2市町に1割に当たる約1800万円ずつが交付されている。
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