車避難「必要」「課題は渋滞」 石巻防災士協が総会、意見交わす
石巻市防災士協議会は5月28日、石巻市防災センターで本年度総会を開いた。新型コロナウイルスの影響で、2019年5月に設立されて以来、初めて対面での総会となった。
総会には同協議会の防災士約30人が参加。東北福祉大健康科学部の船渡忠男教授(69)の講演「防災士は何をすべきか」を聞いた。
船渡教授は、さまざまな災害を10項目に分け説明した。車での避難では、22年3月に石巻地方で震度6弱を観測した地震を例に取り上げ、意見を求めた。
参加者からは「徒歩避難が呼びかけられているが、多くの命を助けるためには車も必要。あらかじめ車での避難ルートを考えることが大切」「渡波稲井トンネルの中で駐車する車があり、渋滞していた。稲井方面に行けなかった」と車での避難の必要性と課題が挙げられた。
船渡教授は「若者もお年寄りも避難訓練に参加してほしい。避難訓練ごとに反省会を開き、次の避難訓練につなげる。やりっ放しはいけない」と指摘した。
同協議会は県内の市町村単位では初めての防災士組織。防災訓練や啓発活動を通して地域社会に貢献している。10月にも東北大から講師を呼びセミナーを開く。
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