(608)血も息も入れ替へるやう更衣(ころもがえ)/鈴木総史(1996年~)
衣替えの頃は、体中に風が入ってくるような気がする。そして、そんな俳句もゴマンとあるが、この句の血を入れ替えて息も入れ替えるという言い方にはビックリ。次いで、そう言えば着るものを替えれば生まれ変わったような気がするよなあ、と納得。すべての細胞にすっきり風を通して、新たな気持ちに生まれ変わるのだ。俳句…
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- ・(605)蠅取りリボンねぢれ昭和の垂れてゐる/坂下遊馬(1954年~)
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- ・(603)世界が終わるときも やさしき麦と大地/宇井十間(生年不詳)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。