「かほく防災記者」震災体験談に学ぶ 中学生3人、初研修に参加 石巻会場
中学生が東日本大震災の教訓を学び、備えに取り組む「かほく防災記者」(三陸河北新報社、河北新報社主催)第3期が4日、本年度新設した石巻会場で始まった。石巻市千石町の三陸河北新報社で開いた第1回研修には登録した4人のうち3人が参加し、市出身のラジオパーソナリティーで防災士の阿部未来さんから震災の体験談を聞いた。
中学生は家族の被災経験や地域の災害を調べて原稿を書き、発表した。東松島市矢本一中1年の浅野紗羽さん(13)と女川町女川中1年の佐藤海星さん(12)は震災の教訓などを報告。大崎市古川南中2年の大友正祥さん(14)は昨年7月に大崎市を襲った記録的大雨について話した。
講師の阿部さんは震災発生時、石巻市内の実家にいた。大きな揺れが収まった後、母と避難場所の中学校に移動。外出していた妹と連絡が取れなかったが、避難先で落ち合えたという。「災害が起きたら中学校に避難しようと、以前から家族で話していたことが震災で役に立った」と語った。
津波で校庭があっという間に水没したことや、水や食べ物をもっと持って来ればよかったと後悔したことなどを振り返った。「人は起きてほしくないことから、つい目を背けてしまう。でも災害はいつ起きるか分からないので、できることから行動に移してほしい」と呼びかけた。
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