(612)肯定を会話に求めゐては朱夏/辻村麻乃(1964年~)
たわいのないやりとりでも、他人に肯定されて大きな勇気を貰(もら)うことがあります。背中を押してほしいときはなおさら、自分を認める返事をしてくれる人を探してしまいますよね。そう思って会話を続けますが、相手が希望通りの返答をするとは限りません。もどかしさの中、自分が期待している言葉があることを自覚した…
関連リンク
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- ・(609)黄昏(く)れてゆくあぢさいの花逃げてゆく/富澤赤黄男(1902~1962年)
- ・(608)血も息も入れ替へるやう更衣(ころもがえ)/鈴木総史(1996年~)
- ・(607)つかみたる螢の尻の硬さかな/甲斐由起子(1964年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。