フレッシュマン奮闘>いしのまき農協
この春に新たな一歩を踏み出した若者たち。研修や業務の現場で奮闘の日々が続く。新たな舞台に立った新社会人を紹介する。(随時掲載)
■いしのまき農協 田部辰昇(たつのり)さん(22)
<農業の魅力、広めたい>
広々とした菊の栽培ハウスで、同僚と声を掛け合いながら苗の支柱を埋め込んでいく。4月にいしのまき農協の一員となり、日々研修に励んでいる。
石巻市開北出身。石巻北高、石巻専修大で学び、これまで農業と特別な縁があったわけではない。大学卒業後も石巻にいたいという思いと、農業が地域の魅力の一つだと感じたことがこの仕事を志したきっかけだった。「石巻は水産のイメージが強いけれど、稲井や河北などの地域は農業が盛ん。農業をもっと知りたいし、広めたい」
田部さんや同期の7人は6月までの3カ月、本店や金融、共済の店舗、営農センターなどで研修を重ねる。水稲や菊の栽培を手がける市内の農業生産法人「宮城リスタ大川」では、ハウス内の除草に始まり、稲や菊を植える準備にも加わった。地道な作業の大変さを実感したが「初めてのことばかり。新鮮で楽しい」と充実した表情を見せる。
農協の研修を10年以上受け入れる同社の大槻稲夫社長(73)は「一生懸命働いてくれている。この経験を今後の仕事に生かしてほしい」と期待する。
7月には配属先が決まり、本格的な業務が始まる。小学生の時に東日本大震災を経験して以来、古里の力になりたいという思いを持つ田部さんは「地域の方に信頼され、愛される職員を目指したい」と意気込む。
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