(619)釣堀に君と映らむ一日かな/山西雅子(1960年~)
釣堀(つりぼり)は季節感から夏の季語になっている。句からは静かな水面と広がる風景に、ゆったりと身を委ねている様子が浮かぶ。「君」とは誰だろうか。一日中釣堀に並んで過ごせるのだから気の置けない人なのだろう。近くの釣り人は、餌を替え技を駆使して魚を釣ろうと集中している。向かい側の親子は釣り上げた瞬間の…
関連リンク
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