住民ら、家庭科授業をお手伝い 石巻・須江小に「ささえ隊」 地域と学校の橋渡し
小学教諭の業務多忙が問題化する中、石巻市須江小で、学校支援ボランティア「須江小ささえ隊」が活動を始め、住民や保護者らが家庭科の授業をサポートしている。教員の異動やPTAのメンバー交代などでも途切れない継続的支援を目指し、地域と学校の橋渡し役となる。
1回目の活動が5月末にあった。5年2組の教室で児童らが取り組んだのは手縫い。玉結び、玉留め、並縫いなどを学んだ。参加したボランティアは3人。糸に針を通す方法、布の持ち方、針の刺し方などのお手本を見せながら、やり方やこつをアドバイスした。
石崎結吏君は「お手伝いの人に教えてもらって、やりやすかった」。阿部のぞみちゃんは「並縫いが楽しかった。優しく教えてもらってうれしかったし、これからも居てほしい」と話した。
ささえ隊に参加した保護者の八木愛さん(33)は「教えることの楽しさを感じた。ささえ隊を含む5人で教えたが、先生だけでは負担が大きく、児童一人一人の理解は困難だとも感じた。授業のサポートの重要性がとてもよく分かった」と感想を語った。
須江小は学校運営協議会制度を導入し、2022年に地域住民らが学校運営に参画する「コミュニティ・スクール」(CS)になった。ささえ隊は学校側のサポートの求めに応じ、CSを土台にして4月に発足。保護者や女性会のメンバー、民生委員らが参加した。
阿部修二会長(41)は「これまでは校長や先生の転勤で地域とのつながりが途切れることもあった。メンバーを増やし、人材と手伝う内容をマッチングできる仕組みを作りたい」と今後の活動に意欲を見せた。
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