(621)夏山中祈れば尖(とが)る耳二つ/川崎三郎(1935~1984年)
夏の山の中、作者は真剣な祈りを捧(ささ)げています。それは山中のお墓かもしれませんし、神社仏閣や道祖神など神聖な物かもしれません。手を合わせると人は自然と目をつむります。情報の多い視覚が閉じられると音や肌を過ぎる風に敏感になりますね。鳥の声、葉擦れの音、遠く清流のせせらぎ。それらを聞き分けるように…
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