心のつながり末永く 岐阜・高山の有志、女川で「十三回忌」
東日本大震災直後から女川町の支援を続けている飛騨御坊ボランティア委員会(岐阜県高山市)が21日、女川町宮ケ崎集会所で震災犠牲者の十三回忌法要を開いた。交流を続けてきた宮ケ崎地区の住民らも参列し、再会を喜び合った。
岐阜県の高山市や下呂市、飛騨市などから約30人が訪れた。本光坊(下呂市)の日野光洋住職ら6人の住職が念仏を唱え、仏教賛歌をうたう会が歌を披露した。最後は参列者全員で「花が咲く」などを合唱し、故人に思いを寄せた。
「おとき」と呼ばれる昼食会では、宮ケ崎地区住民らがホヤのむき方を教えたり、チンドンを一緒に楽しんだりして交流を深めた。席上、岐阜で行われたチャリティーカラオケの支援金が町職員に渡された。
飛騨御坊ボランティア委員会はこれまでも回忌法要を女川で開催、宮ケ崎の住民らを高山に招くなど交流を深めてきた。
同委員会の会員で震災直後から女川を訪れている八反彰さん(75)は「町の復興はすごいが人の気持ちは難しい。これからもつながりを大事にしたい」と話した。宮ケ崎地区の遠藤重子さん(86)は「交流が続いているのがうれしい。別れるのが惜しいほど楽しかった」と笑顔を見せた。
震災前に女川で飲食店を経営し、避難した高山市で防災活動を広めるNPO法人すえひろの理事長を務める末永賢治さん(67)も姿を見せた。「女川に元気を届けようと来ているが逆に元気をもらっている。高山は津波はないが山津波の危険がある。震災で経験したことを忘れずに伝えていきたい」と話した。
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