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(627)生き死にの死の側ともす落蛍/佐藤鬼房(1919~2002年)

 命がわずかとなり地面でじっとする蛍か、あるいは既に死んでいるかもしません。少なくとも求愛のため川辺を飛ぶ光ではないでしょう。条件が揃(そろ)えば死後も発光することがあるそうですから、命を失いながらなお闇にある光かもしれません。同じ一つの命を持つ生き物として、人も同じように光を持つことはあるでしょう…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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