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石巻川開き祭りまで1カ月 宿泊予約、満室多数 花火観覧席は完売間近

 100回目となる8月4~6日の石巻川開き祭りまで1カ月となった。節目の祭りは呼び物の花火大会が東北有数の規模に戻り、記念事業もめじろ押し。新型コロナウイルスの5類移行も後押しし、花火の有料観覧席が発売から数日で完売間近になるなど市民らの関心が例年より高まっている。

 花火大会は5日、東日本大震災前の会場だった石巻市の開北橋下流で約1万6000発を打ち上げる予定。有料観覧席は約1300人分を用意したが、6月28日からの先行販売は約3時間で完売した。

 今月1日からチケットぴあで扱う分も、4日時点で椅子付きの席種は完売に近い。実行委員会は「出足は良いだろうと予想したが、ここまでとは」と驚く。

 期間中は宿泊施設の予約も既に満室が多い状況だ。同市千石町の石巻グランドホテル(135室)は8月4、5の両日とも満室。予約開始は宿泊日の1年前からだが、「団体客で半分以上がすぐに埋まった」という。5月に祭りの日程が正式に決まると、残りも瞬く間にはけた。

 系列の石巻サンプラザホテル(80室)も満室。新型コロナの宿泊療養施設として使用されていたが、ベッド、寝具、壁紙などを一新し、6月10日に通常営業に戻った。ホテルは「再開したら(川開きの期間に)予約したいというお客さまの声に応えられた」と喜ぶ。

 祭り会場からやや離れた同市蛇田のタマホテル(10室)とホテルM&K(18室)も8月3~5日の予約が埋まった。2013年の開業後、祭り期間に満室になるのは初めてという。

 規模が拡大する節目の祭りの成功に向け、残る課題の一つが資金面だ。実行委は今月1日、企業だけでなく個人からも協力を得ようと初のクラウドファンディング(CF)を始めた。目標金額は1000万円。支援金額は3000円~6万円の6種類で、返礼品には花火の有料観覧席や地場産品セットなどを用意した。専用サイト「キャンプファイヤー」で31日まで募る。

 水上行事「孫兵衛船競漕(きょうそう)」や祭りのフィナーレを飾る「大漁踊り」の参加団体も昨年より大幅に増える。記念事業や花火の開催場所変更で警備などの安全対策費が増加し、開催予算は例年からの倍増を見込む。実行委の担当者は「費用がかさむとしても安全が第一。CFも含めて個人協賛を広くお願いしていく」と語った。

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