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小中学生が就業体験 「子どもハローワーク」で後継者育成 東松島市教委

東松島みらいとし機構でのインターンシップで、ふるさと納税お礼状の文面を考える矢本二中の生徒=2022年8月、東松島市大曲

 東松島市教委は、市内の小学6年生と中学生を対象に開設する「子どもハローワーク・DOPPO(ドッポ)」について、インターンシップ(就業体験)の受け入れ先の拡大に力を入れている。市教委は「即戦力として活躍の場を与えてほしい」とアピールする。

 DOPPOは市内の企業や団体などに求人票を提出してもらい、小中学生が求人内容を見て選択。受け入れ先で就業体験をする。小中学生が目標や進路を考えるきっかけとなり、将来の人材育成・人材確保につながる事業。キャリア教育の一環で「世の中で役に立つ人材をつくる」(市教委)のが狙いだ。

 市教委は前年度、7月から求人を受け付け、保育所や障害児施設などから計9件の求人があり、31人が応募。夏休み中、社会と初めて関わりを持った子どもたちは真剣に仕事に向き合い、働く意義を学んだ。

 受け入れ先では、子どもたちが職場に入ることで「大人がいい背中を見せたい」と活性化し、相乗効果を生んだ。

 本年度は「さまざまな仕事にチャレンジしたい」という子どもたちの要望を踏まえ、多様な求人、受け入れ先の確保に努める。1次産業を含め、幅広い分野を想定。市震災復興伝承館でのガイド役といった永続性のある業務も視野に入れる。土日や夏休みなど年間を通して就業体験ができる取り組みを目指す。

 市商工会理事会でプレゼンテーションも実施し「子どもたちの可能性を広げるのと、後継者育成のために力を貸してほしい」と協力を求めた。

 市教委の村岡太学校教育管理監は「1次産業が盛んな東松島市でトマトやキュウリの収穫もやらせたい。子どもたちが企業や団体などが求める戦力として必要とされていると感じたら、意欲は高まり、学びも深まっていく」と話す。

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